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4 成果と課題(色探しA・B、音探しを通して)
中学生がこうした活動にのってくるかと心配したのですが、予想以上に楽しんでいたようで、何回か繰り返しても飽きてしまう生徒はほとんど見られませんでした。
色探しでは、「1枚の葉でも場所によって色が違う」「先生、ここのこの色だよ」と真剣に見せに来る生徒もおり、チャンピオン決定に盛り上りを見せました。
音探しでは、当初図形化に戸惑っていた生徒が多かったのですが、2〜3回繰りかえすと慣れ、それぞれの表現ができるようになっていきました。音楽室で音を聞き逃すまいと「静寂」の状態になったときに、今まで意識していなかったいろいろな音に囲まれていることに気づいた生徒も多く、耳を澄ます生徒の表情がじつに新鮮でした。
こうした活動の後に国語の時間に詠んだ短歌には自然を取り上げた作品が多く、音や色を詠み込んだ作品も例年になく多かったのが特徴的でした。

 

木々たちの澄んだ空気に魅せられてよごれた星は蒼くなるのか
<井ノ上夕裏作>
澄む空に夏風が吹き鳥が鳴く
チュンチュンピピピ
チュチュンチュンピピピ
<水島麻里作>

 

 

 

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